PR

競売事件の(ヌ)と(ケ)の違い

任意売却・競売
ページにはプロモーションが含まれています

裁判所から届く競売関連の書類を見ると、「令和〇年(ヌ)第〇号」「令和〇年(ケ)第〇号」といった、見慣れない記号が入った事件番号を目にすることがあります。この(ヌ)や(ケ)が何を意味するのか分からず、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。今日は、この事件番号の違いについて整理します。

事件番号の記号は「競売の申立ての根拠」を表す

裁判所が扱う不動産の競売事件には、大きく分けて「担保不動産競売事件」と「不動産強制競売事件」の2種類があり、それぞれ次の符号が使われます。

(ケ)= 担保不動産競売事件
不動産に設定された担保権(主に抵当権)を実行するための手続きです。住宅ローンを借りる際、金融機関が不動産に抵当権を設定していることがほとんどで、返済が滞った場合、抵当権者である金融機関がこの抵当権に基づいて競売を申し立てます。住宅ローンの滞納による競売は、ほとんどがこの(ケ)にあたります。裁判所で公告される競売物件の9割程度がこの担保不動産競売だといわれています。

(ヌ)= 不動産強制競売事件
判決、裁判上の和解や調停、公正証書などで確定した内容(債務名義)を実現するための手続きです。抵当権などの担保を持たない債権者が、裁判などを経て債務名義を取得し、それに基づいて競売を申し立てるケースにあたります。税金の滞納や、住宅ローン以外の借金の未払いなどが原因になることが多く、競売全体の1割程度とされる、比較的珍しいケースです。

なぜこの違いを知っておく必要があるのか

(ケ)と(ヌ)では、その後の対応の進め方が変わってきます。

(ケ)の場合
申立人が抵当権者である金融機関のため、任意売却を検討する際は、その金融機関と直接交渉しながら進めることができます。住宅ローンの滞納に伴う任意売却は、基本的にこのパターンです。

(ヌ)の場合
申立人は不動産の抵当権者ではないため、住宅ローンの滞納が直接の原因ではないケースが多く、事情が複雑になりやすい傾向があります。誰が、どんな債務名義に基づいて申し立てているのかを確認する必要があり、任意売却の依頼を断る不動産会社もあるとされています。

競売開始決定などの書類が届いたとき、事件番号を正確に把握しておくことは、その後の対応において重要です。不動産会社や弁護士に相談する際、事件番号を伝えることで、裁判所の記録と照合してもらい、現在の手続きの進行状況を正確に確認してもらえます。

書類が届いたらまず確認すべきこと

事件番号(ケ)か(ヌ)か
「令和〇年(ケ)第〇号」「令和〇年(ヌ)第〇号」のような形式で記載されています。どちらの手続きかによって、申立人や交渉相手が変わってきます。

担当裁判所・部署
どの裁判所のどの部署が担当しているかを確認します。相談先に伝える際に必要になります。

手続きの段階
届いた書類が「競売開始決定」なのか、「現況調査の通知」なのかによって、今どの段階にいるのかが分かります。

期限が記載されていないか
書類の中に、回答や対応が必要な期限が記載されている場合があります。見落とさないよう、届いたらすぐに内容を確認することが大切です。

分からない書類はそのままにしない

裁判所から届く書類は、法律用語や独特の書式で書かれているため、内容を正確に理解するのが難しいことがあります。ただ、「よく分からないから」といって書類を放置してしまうと、対応すべき期限を過ぎてしまい、選択肢が狭まる可能性があります。

内容が分からない場合でも、書類そのものを持って、早めに弁護士や任意売却の専門業者に相談することをおすすめします。事件番号や書類の種類が分かれば、専門家は状況を正確に把握しやすくなります。

まとめ

  • (ケ)は担保不動産競売事件で、抵当権に基づく手続き。住宅ローン滞納による競売のほとんどがこれにあたり、競売全体の9割程度を占める
  • (ヌ)は不動産強制競売事件で、判決などの債務名義に基づく手続き。住宅ローン以外の借金が原因になることが多く、競売全体の1割程度の珍しいケース
  • (ケ)は申立人である金融機関と直接交渉しやすいが、(ヌ)は事情が複雑になりやすく、任意売却の対応が難しい場合もある
  • 内容が分からない書類でも放置せず、早めに専門家に相談することが大切

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の法的助言ではありません。実際に届いた書類の内容や対応については、弁護士等の専門家にご確認ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました